深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

「空気読めないの例」の解答例

「空気読めない」の例を考えてみた - 深く考えないで捨てるように書くについて、自分の考えた解答例。

【問1】1行目のAの発言の時点で、場の空気はどうであったか。特に、ラーメン派とハンバーガー派について。

【解1】特に特定の空気はなかった。なにか食べにいきたいな、というだけ。

【問2】4行目のBの発言で、「DはKY」とされている。このように判断したのは誰か。また、この時、その人物は場の空気はどのような状況と判断していたか。

【解2】判断したのはBのみ。彼は場の空気を「ラーメンを食べにいこう」だと考えていた。

【問3】問2の時、Dは場の空気をどのように判断していたか。

【解3】特定の空気はないと判断していた。

【問4】問2の時、BとD以外の人物は、場の空気をどのように判断していたか。

【解4】特定の空気はないと判断していた可能性が高いが、Bの「DはKY」発言の時点で、そうか空気はラーメンを食いに行く方向か、と思った。

【問5】最終的に6人はラーメンを食べにいった。この場合、場の空気を6人とも「ラーメンを食べに行く」と判断したと考えられる。このように判断されたのは、6人各人について、どの時点であると考えられるか。

【解5】最終的な判断はDの発言「あーそーかー」の時点。Dがラーメンを食べに行くことを肯定したような口調をしたことで、空気が固まった、と判断。

【問6】場の空気を「ラーメンを食べに行く」としたきっかけは、誰のどの発言か。

【解6】解5と同様、Dの「あーそーかー」。Bの「KY」ではない。

【問7】最初の時点では、ABCはラーメン、DEFはハンバーガーを食べたいと考えていて、実は意見は拮抗していた。だが、実際の発言の中のみに限れば、圧倒的にラーメン派が多かったように見える。なぜそのように見えるのか。

【解7】一つには、ハンバーガー派であるDEFが発言をしていないから。もう一つには、Bが素早く発言し、場の空気はラーメンである、という意図的な誘導を行ったから。

【問8】ここに同調圧力が存在するとすれば、圧力をかけたのは誰か。圧力に応じたのは誰か。

【解8】圧力をかけたのはB。応じたのはそれ以外の全員。
同調圧力をかけた側が多数だったのではなく、ある一人の意志に対して大多数が応じた、という状況である。


以上から思うこと。

  • 場の空気は、多数によって支配されるのではなく、特定の少数によって支配されるケースがある。
  • 場の空気とは自然に存在するものではなく、そこにいる誰かが作り出すものである。
  • 「KY」あるいはそれに類する言葉は、言葉どおりの意味ではなく、特定の人物が別の人物に対し「自分の意図を汲み取れ」あるいは「自分の望みを受け入れろ」という要望を婉曲的に伝えるものとして使われるケースがある。
  • 「KY」あるいはそれに類する言葉は、空気が存在しない場で意図的に空気を作り出すために使われるケースがある。すなわち、同意者が存在するかどうかわからない時点で、あたかも同意者がいるかのように振る舞うことで、同意者を増やす、という方策である。
  • 空気を作り出すためには積極的に意見を表明する必要がある。ただし、全員が黙して消極的であることにより作り出される空気もある(例:PTA役員を決める場で、みんなやりたくないので黙っている場合。これにより「全員が役員をやりたくない」という空気ができあがる)。


そんなところで一段落。