深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

人間を直接的に相手にする職業は、基本的に余裕がなければ問題が生ずる

休日午前、夫とタイトルみたいな話をぽそっとした。
まずぱっと思い出すのは、教育現場の崩壊や医療崩壊なんだが、それに限らず、接客業などでも同じ。すごく混雑しているレストランで、注文を間違えられたり、注文したのを忘れられて後の人のメニューが先に出てきたりする(出来上がりの順で前後するのではなく、最初から忘れられている)経験はときにある話で、そういう時フロアを観察していると、大抵、余裕がない。働いている人がいっぱいいっぱいで、単に忙しいというだけでなく、一つ間違えるとそのフォローでさらにかつかつになり、結果また次の間違いを起こす、なんていう悪循環に陥っている。こういう時に、一人でも少し余裕をもって全体を眺められる人がいると、段違いにミスが減る。レストランの場合は通常フロアマネージャーなどがその役をするが、完全に余裕がないと、フロアマネージャーまで給仕に駆り出されていて、他を見ていられないから、こうなる。
そもそも、人間を直接的に相手にする仕事は、不慮のことが起こりやすいものだ。しかも、その不慮のことが、かなり重大(特に本人にとって)だったりするので、そういう場合にこそ特に慎重で丁寧な対処が求められる。
しかし、不慮のことというのは、基本的にもともと想定されている仕事よりオプション的に増えた仕事なわけなので、そこに割ける人手が全くないと、簡単にパンクする。その結果は、重大事となる。
本当は絶対余裕が必要なんだよな。職場の中に、普段大きな問題が起こっていない時は、あの人暇そうだな、と思うくらいの人がいないといけない。
現実には、そういう人がもしいたら、「営利企業ならばみんな必死に働いているのに、あまり働いていない人がいる」「無駄に人件費を使ってる」などと病院や学校が叩かれるような環境に今なっているのだが。やれやれ。


【追記1】(2007.5.26)
ブックマークコメントをいただいたので、追記する。

xevra 病院は営利企業ですが? サービスが破綻する事はあるだろうし、あってもいいと思う。問題は、破綻した事が広く知れ渡らない事。破綻状況がガラス張りにさえなれば市場の原理で自然と淘汰されいい社会になる。

http://b.hatena.ne.jp/entry/http%3A//d.hatena.ne.jp/azumy/20070526/1180152283

病院(医療機関)は厳密にいうと営利"企業"ではありません。営利を厳しく追求するかどうかも、自治体立の病院(地域住民へのサービスとして運営)などでは必ずしもそうではない場合があるでしょう。当然赤字は好ましくないですが。


【追記2】(2007.5.26)
下記コメント欄の事情につき、この記事にいただいたコメントについては、内容によってはお返事をお返ししない場合があります。恐れ入りますがご了承ください。