深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

育児系ブログはけっこう明るい

実は、育児系ブログは、けっこう楽しくて明るいものが多い。
例えば、同じことを書いていても、「子どもがまたいたずらした……ティッシュが箱からなくなってビリビリ……。新しく出したばっかりなのに鬱……」という書き方ではなくて、「また○○ちゃんにおいたされちゃったーっ! ティッシュ全部出しちゃって、ビリビリっ! んもーーーっ新品だったのにっ!」みたいな謎の(でもわりと共感する)ハイテンションをけっこうみかけるのだ。
もちろん普通の記事も多いけど。
読んでいて、ああ育児ってなんてつらそうなんだろう、という記事はそうそう見ない。「○○ちゃんが歩きました」「離乳食始めました」「お散歩に行きました」みたいな、育児の日常をそのまま表している、ほっこりしたかわいい記事、まさに日記が並んでいる。お母さんが書いているのが多いけど、お父さんが書いているものも、慣れない育児に戸惑いつつ楽しんでいるのが感じられる記事が多い。自分が育児中なら役にたつ記事もちょこちょこあったりする。


言っちゃなんだが、たいてい、育児は、やってる側にとっては普通に楽しいんだ。
仕事だって、つらいことやきついこともあれば、達成感のあることや嬉しいこともあるでしょ。
育児だってそうです。一人で泣いて、昼間なんかなら誰にも助けてもらえなくて、パニクって虐待寸前になって、ということもあれば、子どもを抱っこしているだけで、なんともいえず満たされた気持ちになって、いやーもう私最高に幸せだなぁホワーン、となることもある。どっちもある。普通に。


でも、育児の良さ、楽しさを伝えることは難しい。
こんなに世の中に育児系のかわいくて優しくて明るいブログが山ほどあるのに、それを読んでも、育児の楽しさが伝わらない。
既に育児している者は、読めばわかる。共感もする。
だが、そうでない者、育児に携わらない者、これから育児をしようか迷っている者には、伝わらない。そもそもそういったブログを読まないし、読んだところで、ああ、この人は幸せなのね、楽しいのね、としか思わない。楽しそうだから、私もやってみようかな、と思わせることはまずない。場合によっては、この人もこの人もみんなこんなに楽しそうなのに、私には楽しめないかもしれない……と悲観的になるかもしれない。


私のあんな記事をブックマークするくらいなら、たくさんの育児系ブログを見てみてほしい。こんなにたくさんの人が、ほどほど楽しく、ほどほど苦労しつつ、子どもを育てている。いろいろな環境の人がいる。専業主婦、ワーキングマザー、シングルマザー、舅姑と同居、実親と同居。ブログを書かないで育児している人はもっとたくさんいる。
子どもを産むこと、育てることは、そんな特別な特殊なことじゃない。人生の一大事であることは確かだけれど、決して選ばれた一部の人にしかできないようなことじゃない。