深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

「小降り」と「小やみ」

今日は久々に雨らしい雨が降った。土砂降りの雨の中買い物に出かけ、ひととおり買い物を終わってスーパーを出たら、かなり雨足が弱まっていた。
「あ、だいぶ小やみになってら、よかったー」
思わず独り言をつぶやいて、気がついた。
そういえば、雨が「小降りになる」のと「小やみになる」のとは、同じ意味だなあ。降る、と、やむ。全く逆の言葉なのだが、「小」がつくといきなり同じ意味を表すようになる。
言葉のでき方としては、「降りが小さくなる」のと「完全にやんではいないが、ある程度やんだ」ということだろう。どちらも「完全に・非常に降っている/やんでいる」状態よりは反対側へ位相がずれていることを「小」という言葉であらわしている。こういう感じ。
   降る −−−−−−−−−小降り−小やみ−−−−−−−−−やんだ
この「小」の使い方はよくあるのだが、それぞれ対極から反対側へずれることで中庸に近づき、互いの位置が似通った場所になる、というのが、当たり前といえば当たり前なのだが、ちょっと面白い。
他にもこういう変化をする対義語はあったような気がするんだが、思い出せない。なんだったかな?