深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

ツバメとの戦い(戦いたくはないのだが)

私の住んでいるマンション近辺には、毎年この時期になるとツバメが何羽かやってくる。
このマンションの1階は駐車場になっているのだが、この駐車場の軒下がツバメにとっては何か良い場所に思えるらしく、いつも巣の候補になっている。
しかし、ここに巣を作られると非常に困るのが私と夫である。なぜなら、巣を作る場所は決まってうちの車の真上だからである。そこに梁があるのが都合がいいのだろう。
私も夫も基本的に動物好きで、当然ツバメも好きである。ツバメの巣の中でちっちゃい奴らがピィピィ言ってるのはなごむ。しかし、それとこれとは話が別だ。車の天板の上が糞だらけになるのは非常に悲しい。そんな綺麗にしている車じゃないから塗装が傷むなんてのはそう気にしないが、それでもさすがに糞を乗せたまま街中を走るのは気が引けるし、洗車しても落ちにくいし、そもそも天板の上は手が届かないから洗いにくくて、乾いてこびりついた糞を力を入れてこすり落とすのも一苦労。時にフロントガラスの上に親鳥が落とし物をしていく時もあって、そういうのを、さて出かけよう時間がないぞ、という時に見つけると正直憤怒の思いである(そんな大げさなもんか)。
とりあえず、ツバメの利害と私たちの利害は真っ向から対立している。
そんな時、人間ならばとりあえず話し合いで場所を移動してもらうとかなんとか方法もあるが、相手がツバメではそうもいかない。そういうわけで、やむを得ず実力行使に出る。


ここで気にしない人はツバメをパチンコで打つなり棒で追っ払うなりするんだろうが、そういうのはどうも気持ち良くない。ツバメには自分から「ああ、ここなんかいやな場所だな」と思ってどこか他へ行ってくれるなら一番穏やかでいい。
というわけで、昨年からやっている方法(夫の発案)が、こんなふう。
ツバメが場所を定めたな、という様子が見つかったら、その場所のすぐ前に、ビニールひもを数本束ねたものを房状にして天井からつり下げる。これでOK。
ツバメが巣を作ろうやってくると、なにやら変な感触のものが身体に触る。これはなんだ、気持ち悪い。なんか巣を作るには良くなさそう。そんなわけで、そこに巣を作るのをあきらめてくれる。
昨年はこれで首尾よくツバメはあきらめてくれて、他の場所へ行った。結局どこで営巣したかは不明。


で、今年も番いがやってきたので、本格的に巣作りに入る前に、ひもをつり下げてみた。
1ヶ所めは、あっさりあきらめてくれた。ところが、そこから平行移動で50cmほどの場所に、今度は巣を作り出した。当然、まだそこは車の上である。仕方ないので、そこにも房をつり下げた。そこもあきらめてくれた。今度は、直角移動で1mほどの場所に作り出した。場所的にはフロントガラスからボンネットの真上である。
ツバメよ。そんなにこの車の上に糞を落としたいのか。そうかそうか。
今朝、3つめのひもの房を貼り付けてきた。同時に、まだ10円玉大くらいに貼り付けただけの乾いてない泥もこすり落としてきた。泥は車の上に落ちた。
ここは危険な場所だよ、巣を作っても壊されるかもしれないよ、というツバメへの警告でもある。
ここの軒でもいいんだけど、どうかせめて車の上じゃないところに巣を作ってよお願い、というツバメへの懇願でもある。糞が落ちるにしてもバンパー上くらいならまだなんとかなるから。


今日は久しぶりに天気になったので、泥だらけになった天板を洗いにあとでガソリンスタンドへ行くことにする。