深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

諦めてない人間なんていない

http://anond.hatelabo.jp/20070109224928

これを読んだとき、若いなぁ、と思った。
悩む気持ちはわかる。仕事も家庭も本当は両方ともほしい、と思うのも。
若いうちは、両立ができる方法があるのかもしれない、可能なら両立したい、と思ってしまうんだよね。*1
けれど、そんなうまい話はない。


ちょっと想像してみよう。
出産だけは仕方ないけど、もし自分が専業主夫の夫を持つことができて、子どもの面倒はみんな彼がみてくれるなら。一日中家にいてくれるから安心。家事もほとんど夫がしてくれる。たまに手伝うことはあったとしても。
自分は仕事を休まなくてもいい。子どもが病気になっても、学校の行事があっても、自分の仕事だけやっていれば問題ない。残業も安心してできるし、フルに力一杯働いて、朝早く出勤して夜遅くに帰る。朝、子どもの寝顔を見て出かけ、夜帰ると子どもは寝ている。


これが理想の家庭生活だと感じるなら、そのように「家庭も仕事も」追い求めてもいいと思うけれど。
でも、たぶんそれが理想と感じる人には、子どもも家庭も実は必要ないんじゃないだろうか。
「人並みの家庭」という虚構に惑わされているだけなのだと思うんだ。
ほんとに家庭が欲しいの? ただ、夫と子どもが揃っている、っていう状況だけが欲しいのと違う?


女性にとって、家庭と仕事の両方を手に入れることは可能だと思う。
けれど、両方を完璧にすることは不可能だという。
じゃあ、完璧な家庭、完璧なキャリアってなんだろう。
そんなものを手に入れている人は男にも女にもいないと思うよ。


女性が「不能者」なんじゃない。人間はみなもっている時間、能力、環境に限界があって、全てを手に入れることなんてできない。そのことを受け入れられていないだけ。女だから、という言い訳をしているだけ。
大きくなったらパイロットにもなりたい、野球選手にもなりたい、会社の社長にもなりたい、医者にもなりたい、って言っているのと同じ。


なにかを諦めるなんて、みんなやっているんだよ。諦めてない人間なんているものか。

*1:私は最初から両立なんざできないと思っていたから、ずっと結婚を捨てる気だった。