深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

子連れカフェがあったらいいのに

子育てな毎日を送っていて、時々、こういうのがあったらいいなぁ、と思うものがある。
それは子連れカフェ。


私はコーヒー好き、俗に言うカフェイン中毒で、普段はインスタントコーヒーがぶ飲みで問題なしなんだが、たまに喫茶店のコーヒーが飲みたくなる。家でもレギュラーコーヒーは飲めるが、落ち着いて飲む雰囲気ではない。
やはり喫茶店は家とは違う。コーヒー1杯を頼んで、ちょっと本や新聞でも眺めながら、20〜30分くらい何をするでもなくのんびりする。そういうことをたまにしたくなる。


コーヒー1杯なんてランチに比べればそう高いものでもなし、専業主婦で家にいるならたまには行けばいいじゃない?と思われそうだが、そうもいかない。なぜなら、子どもがいるから。
もちろん子連れで喫茶店に行くこと自体はできる。しかし、子どもがいたら、のんびりなんてできない。子どもが水や飲み物をひっくり返さないか、店のものにいたずらしないか、常にはらはらしながら気を配る。
それに子どもは飽きっぽい。じっとしてなどいられない。自分がひとしきりジュースを飲んで満足したら、すぐに席を離れて動きたがる。結局、本の10ページも読むことができず、退散するしかなくなる。息抜きどころではない、こんなに気を遣わねばならぬものなら家でインスタントコーヒー飲んでいたほうがマシってものである。
かといって、子どもに「おとなしくしていて!」と言うのも憚られる。特別な用事ではなくて、自分の都合で息抜きに来ているので、子どもに大人の我が儘を押しつけるのも……という気分になる。それ以前に、「おとなしくしていて!」と言うこと自体、精神的なエネルギーが必要なのだ。そのエネルギーを補給しに来ているのに、消費してしまってはね。


室内で、子どもが多少親から離れて遊んでいても比較的安心で見ていられるのは、スーパーなどによくある子どもの遊び場や、児童館だ。
こういったところで子どもが少し親から離れて、だが目の届く範囲で機嫌よく遊んでいてくれると、親はホッと一息つける。
そんな時に、ちょっとこのすきにコーヒーでも飲みたいな、と思ったりするが、基本的にこういう場所は飲食禁止なのである。
結局、遊んでいる子どもをぼーっと眺めながら、何をするでもなく、無為な時間を過ごす。こんな時はむしろ逆に、時間をつぶすのを苦痛に感じたりする。子どもが他に気を取られているこの時間に、あれもできる、これもできるのに……と思ってしまう。


そこで、思う。
子連れで来て、ちょっとの間子どもを席から離して遊べるような喫茶店あるいはカフェなんてあったらいいなぁ、と。
だいたいそういうところへ来る子どもは就学前、就園前の小さな子だから、遊び場は、スーパーの子どもの遊び場程度の広さ、せいぜい6畳程度あればいい。そこにちょっとウレタン積み木やブロックといったおもちゃやちょっとした絵本などを置く。
そのまわりに、テーブルと椅子を置き、メニューはコーヒーや紅茶、ジュース程度でいいので、カップとソーサーやガラスのコップで飲めるようにする。椅子がコメダのようなソファだったりするとなおよい。
子どもはつまらなければ遊び場で遊べる。親は、それをまわりで眺めながら、ちょっとお茶をする。
そんなカフェがあればいいのに。


どこかにそんな店は現存しないのだろうか。
自分の知る範囲では、子どもの遊び場つきのマクドナルドがそれに最も近い。しかし、あれは室外なので天候や季節によっては厳しいし(←これが重要なのだ)、飲み物も紙コップやスチロールコップで、100円コーヒー。コーヒーの香りもたいしてしない。自分でコーヒーを水筒に入れて公園にでも行くのとたいして変わらない。それでは、ささやかな贅沢をしてリフレッシュする、という目的には合わない。


老後にでもそんな喫茶店を経営してみたいなあ。まあ戯れ言だが。