深く考えないで捨てるように書く、また

もう一度、自分自身と、自分の中の言葉と生で向き合う

昔はそうだったよね>チャイルドシート

ちょっと前に、はてなブックマークで見つけた記事。
【過激】知的障害者の女とのセクス てんこもり。

人によってはちょっとギョッとするようなタイトルなのだが、実はボーイミーツガール譚である。2ちゃんねるのスレをまとめた記事で、スレ主の男性が知的障害をもつ女性と出会い、最初は体目当てでつきあったが、結局心も伴うようになって、結婚するという話。
人によっては、ちょっといい話とも感じるような話である。


で、私はこれを読んで、本筋ではないところで「ああ、そうなんだよそうなんだよ」と思うところがあった。
その部分を、上記リンク先の記事(さらにその元は2ちゃんねる)から、以下に引用する。スレ主が当該女性の障害についてコメントしているところ。

彼女の障害について話題になってたけど彼女は後天的な障害だよ
小2の時に交通事故で乗っていた車の後部座席からフロントガラスに
勢いよく頭をぶつけて脳挫傷で3週間も昏睡が続いたそうだ
目がさめたら頭がパァになってたとさ、困ったもんだ・・・

もともとのスレッドの日付は2001年。その時点でこの女性は20代ということだから、1970年代後半から1980年前後くらいに生まれ、事故に遭ったのは1980年代、と推測できる。
6歳未満でのチャイルドシート着用義務化は2000年4月。運転席と助手席のシートベルト着用義務化はそれより前だが、後部座席のシートベルト着用は今でも義務ではない。この時代、まだ前席でもシートベルトをしないのは普通だったし、チャイルドシートというもの自体、日本ではまだ知られていなかった。


この記事や元のスレッドを読む限り、この女性の両親は健在で、事故当時は怪我もしたのだろうが、スレッドの当時、特に後遺症をもっている様子ではない。
いわば両親にとってはその程度の事故だったのだが、娘は後部座席からフロントガラスまですっとんで、本当ならば健康に楽しむことができたはずの人生をスポイルしてしまったのだ。
親にしてみれば一生痛恨の出来事であろう。


こういう話を見ると、現在、チャイルドシートに子どもを乗せない親に対して、怒りすらこみあげてくる(もちろんこの女性の親御さんたちに対してではない。年齢的にもややずれるし、当時はそれが常識であったからだ)。
自分は当然、幼少期は後部シートベルトなし(あっても高級車で2点式)、チャイルドシートなしの世代だが、今となってはそんな状態で子どもを車になぞ乗せられない。恐ろしい。
ほんのちょっとシートベルトやチャイルドシートに慣れるだけで、そのような気持ちになる。
そして、子どもたち自身も、それが当然と思うようになり、6歳以上のシートベルトは義務ではないが、5歳までチャイルドシートやジュニアシートを使用していれば、自然と継続して使うようになるものだ。
実際、うちの上の娘は、現在5歳だが、シートベルトは当然するものだと思い込んでいる。


交通事故の重篤な結果は、死亡だけではない。シートベルトをつけていたり、チャイルドシートをつけていたりさえすれば、本人の生涯と家族の人生を悪い方に変えてしまうような重い後遺症を負わなくてすんだのに……というケースもあるのだから。